古代史探訪

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葛木御歳神社(かつらぎみとしじんじゃ)

 奈良県御所市東持田269  電話 0745-27-2013  無料駐車場あります。
 祭神: 御歳神   相殿: 大歳神、高照姫命
 創建から1,600年以上の歴史のある式内大社。

 御所市(ごせし)の地名由来は諸説ありますが、地名研究家の池田末則著「奈良の地名由来辞典」によると、「大和地方の方言では、川をコ・ゴ・ゴウと発音する。御所は葛城川の川瀬(ごせ=川の瀬)に立地する。」とあります。御所市と葛城市は葛城氏の本拠地でした。
 同じように、曽我川の川瀬(こせ)にあるのは巨瀬(こせ)・古瀬(こせ)です。巨勢氏の本拠地は大和国高市郡巨勢郷(現在は奈良県御所市古瀬)です。
     古代大和の道
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     赤のアイコンが葛木御歳神社、黄が橿原神宮

 葛城山・金剛山の東の地、縄文・弥生時代から栄えた地、葛城氏・鴨氏の神聖な本拠地です。製鉄跡もあり、紀ノ川を通じて交通の要衝でもありました。
 葛木御歳神社は弥生時代から鴨氏に祀られ、全国の御歳神社・大歳神社の総本社。高鴨神社を高鴨社、葛木御歳神社を中鴨社、鴨都波神社を下鴨社という。
 高鴨神社については2013年3月12日(火)の投稿を、鴨都波神社については2012年12月19日(水)の投稿をご覧ください。

 当社は本殿背後の御年山(230m)を神体山とする。当初社殿は神明造りであったが、当地一帯は平安時代に春日大社・興福寺の荘園となり、現在の本殿は春日大社の第一殿を江戸時代に移築した。従って、御歳神は女神であるが本殿は春日大社の男神の造りになっています。社殿は北向きに建っています。
 御歳神は穀物を司る神様です。「古語拾遺」によると、昔、大地主神(おおとこぬしのかみ)が田を開いたとき、百姓に牛の肉をふるまったことに御歳の神が大変怒り、いなごをその田に放って稲を枯れさせたので、白猪や白馬、白鶏を奉納して神の怒りを鎮めました。
 農耕の神様ですから、種をまき、大事に育て、実りの喜びを分かち合う人にご神徳があります。
 また、御歳神は「歳の初め」にお祀りされる神様ですから、新しい事を始める時にお参りすると、豊かな実りを授けて下さいます。独立起業を計画している方、転職を考えている方、結婚して幸せな家庭を築きたい方などです。

 社殿が山の中央を避けて建てられているのは、巫女奉仕をした斎宮のしきたりにならったものだそうです。
 宮司の東川氏の「東」を「う」と読むのは、東は卯の方向だからでしょう。
     一の鳥居、背後の神奈備山は御歳山。社殿は神体山の中央を避けて建てられて
     います。
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 一の鳥居を入って後ろを振り返ると、後方正面に葛城山と左に金剛山が見えます。山裾の高台を古代にはそれぞれ高尾張、高鴨と呼んでいたのでしょう。
 一の鳥居を良く見ると、柱の上端に珍しく台輪(だいわ)がついています。台輪は肥前鳥居では一般的です。鳥居の形については、2013年9月24日(火)の投稿をご覧ください。
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 手水舎は手製の竹で水を引き、龍のイメージでしょうか竹の口から2本のひげ(枝)が出ています。
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     手水舎の横に二の鳥居
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     階段を登る
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     狛犬
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     舞台形式の拝殿と右にご神木。
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     ご神木の後方に境内社、右から一言主命神社、稚日女命神社、
     天稚彦命神社、事代主命神社。
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     拝殿の左の境内社、右から天照皇大神神社、神皇産霊命神社、
     高皇産命神社、味鋤高彦根命神社。
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     本殿、一間社春日造、千木は外切りの男神造りです。
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     拝殿左の境内社の奥に遥拝所があります。狐の置物があります。
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     由緒
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     英霊殿
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     中鴨社ですから、駐車場横の休憩所は「中鴨さろん」となっています。
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 大歳神も御歳神も物部氏の先祖ですが、なぜ鴨氏が祀るのでしょうか? 御歳神は神武天皇の皇后になりますが、その後離れて鴨氏と結びついて鴨の地にやってきたのでしょうか? 文献はありませんが、もしそうであれば、私には御歳神の相手は阿治志貴高日子根命(味鋤高彦根命)のように見えるのですが・・・このようなことは古代では普通にあったように思います。橿原と鴨の地は10kmほど離れているだけです。
 御歳神の父は大歳神(饒速日命)、母は香用比売(かぐよひめ、かよひめ、少彦名命の娘)、御歳神の兄は大香山戸臣神です。
     御歳神の系図
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by enki-eden | 2014-04-23 23:45