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古代史探訪 enkieden.exblog.jp

神社、遺跡めぐり   1943年生   印南神吉 (いんなみかんき)


by enki-eden
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中国の三角縁神獣鏡

 三角縁神獣鏡は日本製に間違いないと私は考えているが、中国の古都・洛陽で出土した三角縁神獣鏡を王趁意氏(おう ちんい、1949年生)が所有していると云う。

 但し、三角縁ではなく斜縁(半三角縁)になっており周囲に巻雲文帯があるが、このような三角縁神獣鏡は日本では発見されていない。現代の捏造鏡だと云っている人がいる。

 王趁意氏は中国河南省の銅鏡コレクターで、河南省洛陽市最大の骨董市へ行って、白馬寺付近の農民から三角縁神獣鏡を譲り受けたと云う。出土状況は不明。

 大阪府教育委員会の西川寿勝氏が、201511月に河南省鄭州市(ていしゅうし)の王趁意氏を訪問し、日本人として初めてこの三角縁神獣鏡を実見した。鄭州市は洛陽市の東隣りにある。

 

 銅鏡は王趁意氏の個人所有で自宅に保管しており、直径18.3cm、重量は682g。漢魏洛陽城(後漢・魏の都城)の西の白馬寺あたりから出土したと云う。

 

 

 奈良文化財研究所は、中国の社会科学院考古研究所と30年以上前から共同発掘調査をしており、北魏洛陽永寧寺・漢長安城桂宮(けいきゅう)・唐長安城大明宮太液池(たいえきち)などを共同発掘してきたが、漢魏洛陽城(世界遺産)も2008年に共同発掘した。

 洛陽は河南省の北西部にある都市で、古代には東周・後漢・曹魏・西晋・北魏・隋・後唐・後晋など多くの王朝が洛陽に都を置いたので、「九朝の都」と呼ばれた。長安が都になった時代にも経済・交易の重要性から東都とも呼ばれた。

 現代の洛陽市と日本の姉妹都市提携は、岡山市・須賀川市・橿原市が結んでいる。

 

 日本で約560面発見された三角縁神獣鏡は中国では1枚も発見されていないが、中国にあるこの銅鏡は三角縁神獣鏡と共通点が多い。しかも卑弥呼が238年に難升米を派遣、朝貢した魏の都があった洛陽の漢魏洛陽城の近くで出土したと云う。

 しかし、日本では直径2026cmと大きく、重さも1kgを超えるのが多いのに対し、当該銅鏡は小さく、重量も軽い。後漢や魏が都城を築いた華北の洛陽では、三角縁神獣鏡は造られていない。華南でも三角縁神獣鏡は出土しない。

 また、当該銅鏡の銘文帯の幅は広く、文字は大きく、文字は極めて鮮明である。銘帯には、『吾作明真大好 上有聖人東王父西王母 辟邪口銜巨 位至公卿子孫壽』と刻まれている。

 竟は鏡と同じ、師は獅と同じで、略字が使われることがある。志賀島出土の金印・「漢委奴国王」の委は倭の略字である。

 当該銅鏡は文字が鮮明すぎるので、現代に作製したような感じがある。湿潤な日本で出土する銅鏡には緑青がつくが、乾燥した華北で出土したように鏡面に赤茶色のサビがつけられている。

 中国では偽の古物を作製することが流行っているので、偽物が多く、贋作技術も高いらしい。現代の日本で作製された可能性は低いと思うが・・・

 

 20181021日投稿の「三角縁神獣鏡」をご参照ください。

    

 そして、神戸市西区の「堅田神社」を投稿しましたのでご覧ください。

  

印南神吉   メールはこちらへ  nigihayahi7000@yahoo.co.jp  


by enki-eden | 2020-04-18 00:25