古代史探訪

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2018年 05月 26日 ( 1 )

姫宮神社(朝来市生野町)

 兵庫県朝来市(あさごし)生野町(いくのちょう)口銀谷(くちがなや)781
 電079-679-3191  無料駐車場あります。

 祭神 豊玉姫命、
    素戔嗚命、大己貴命、軻遇突智神(かぐつちのかみ、火之迦具土命)。

 創建 応永34年(1427年)

 山名時熙(ときひろ、1367年-1435年)が1427年、生野古城山(いくのこじょうざん、609m)の山頂に築城した際、城中鎮護の神として豊玉姫命を勧請した。
 天文3年(1534年)に大己貴命、慶長12年(1607年)に素戔嗚命を勧請した。
 当社は何度も遷座したが、昭和11年(1936年)に現在地に遷座し、その時に愛宕神社(軻遇突智神)を合祀した。

 当社の立地は市川が西向きの流れから南向きに変わる角に鎮座。市川はここから南方に50kmほど流れ、姫路城の東を通過し、瀬戸内海に注ぐ。
   赤が姫宮神社、黄が古城山


 駐車場に車を停め、市川に架かる橋を渡り、境内に向かう。
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 川沿いに銀山トロッコ道跡が残っている。
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 振り返ると古城山が正面に。
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 参道を行くと西向きの拝殿が見えてくる。
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 本殿と左に境内社(今宮社、春日社、川濯社、天神社、八幡社)。
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 本殿右に1708年創建の恵比須社、2月に「ゑびす祭」が行われる。
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 日本書紀によると、祭神の豊玉姫命は海神(わたつみ)の娘で、海宮(わたつみのみや)に釣り針を探しにやって来た彦火火出見尊(山幸彦・天孫)の妃となる。
 豊玉姫は出産間近となったが、彦火火出見が先に天孫の宮殿(奴国か伊都国)へ帰るので、帰ったら浜辺に産屋を作って待っていてくださいと云った。
 そして豊玉姫は妹の玉依姫を連れて浜辺の産屋までやって来た。豊玉姫は、私が子を生むときに見ないでくださいと彦火火出見に云ったが、彦火火出見はコッソリ覗いた。すると豊玉姫がワニになって這い回っていた。
 恥をかいた豊玉姫は生まれた子の名前を彦波瀲武盧茲草葺不合尊(ひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと)と名付け、妹を留め置いて子を養育させ、自分は海宮に帰ってしまった。
 この時に彦火火出見が詠んだ歌が、
   沖つ鳥(おきつとり) 鴨着く島に(かもつくしまに) 我が率寝し(わがいねし)
   妹は忘らじ(いもはわすらじ) 世(よ)のことごとも

 豊玉姫の返歌は、
   赤玉の(あかたまの) 光はありと 人は言えど
   君が装いし(きみがよそいし) 貴く(とうとく)ありけり

 この贈答の二首を挙歌(あげうた)と云う。

 そしてウガヤフキアエズが成長すると玉依姫を妃として神日本磐余彦(かむやまといわれひこ、神武天皇)が生まれた。西暦181年のことである。

 長崎県対馬市豊玉町(とよたままち)仁位(にい)55に鎮座の「和多都美神社」の祭神は彦火火出見尊と豊玉姫命。
 神社の向きは正確に夏至の日没方向を向いている。これは参拝者が拝礼する方角としては冬至の日の出方向を拝むことになる。冬至の日の出方向を延長すると宗像大社辺津宮(市杵島姫神)の真上を通る。更にその先には宗像三女神降臨伝説の六ヶ岳(339m)がある。関連性について調べる必要がある。ワニ繋がりか・・・
 和多都美神社本殿裏の森に豊玉姫命の御陵があるが、そこは斎場跡の磐座で、御陵は「仁位の高山」にあるとも云う。仁位の高山は神社後方の「烏帽子岳(176m)」か。
 仁位の地名由来は、真珠の産地だったから「瓊(に、たま)」→仁位(にい)となったようで、今でも仁位では真珠の養殖が行われている。


 名前がよく似た山に新高山(にいたかやま)がある。1941年12月2日に海軍連合艦隊司令部から空母機動部隊(空母6隻)に対して出された電文は「ニイタカヤマノボレ 一二〇八」であったが、このニイタカヤマは台湾の新高山(現在名は玉山、3,952m)であった。当時の日本の最高峰であったので新高山と名付けられた。

 海神・豊玉彦尊が仁位に宮殿(竜宮)を造ったと云う。この宮殿が「海宮(わたつみのみや)」で、彦火火出見尊の歌にある「鴨着く島」である。
 海宮が和多都美神社になり、拝殿前の海中の三柱鳥居の中に磯良恵比須(いそらえびす)のご神体岩が鎮まっており、干潮時に姿を現す。

 「いそら」と云う名前からイスラエルとの繋がりを主張する説もあるが、磯良は安曇氏の祖神の安曇磯良(あづみのいそら)で、安曇磯良丸、磯武良(いそたけら)などとも云い、海人系神社で祀られている。 
 関西では茨木市の磯良神社に磯良大神として祀られている。2013年1月10日投稿の「今城塚古墳・太田茶臼山古墳」の中に(疣水)磯良神社として投稿しているのでご参照ください。
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by enki-eden | 2018-05-26 18:05